バケツでごはん、畑でごはん
稲を育ててみませんか。
小さなバケツ等があれば、ベランダでも栽培できます。
畑があれば、もう少し規模の大きい栽培もできます。
まず、稲の分類を確認するべ。
栽培の仕方で分類すると、大きく2つに別れるんだ。
+− 水稲 −(うるち種、もち種)
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稲 −+
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+− 陸稲(りくとう、おかぼ)−(うるち種、もち種)
水稲は、私達が普通口にするお米だね。
正月のおもちは、モチ種で作りますし、雑穀米で有名な赤米、黒米、緑米は水稲に入る。
ちなみに、緑米はもち種なんだよ(穂は、9月ころから出てきます)。
水稲編
陸稲編
脱穀・籾摺
※ポイント
発芽、移植、移植後に間引いて優秀な苗を残して育てます。
そのため、種は多めに発芽させる事をお勧めします。
■ザ・水稲
家庭で栽培を楽しむなら、だんぜん「バケツでご飯」(マンガのタイトルじゃないよ)。
食べるだけの量なら、右下の写真の様にシートを埋めて水がたまる状態にして栽培もできるんだ。
【バケツで育てる方法】 【シートで漏水しないように工夫した例】
バケツは100円ショップで、土は畑の土で代用もできます。
さらに凝りたい方は、田んぼの土「荒木田土」を購入しても良いでしょう。
タネモミのゲットは、こちらをヒントにしてみてね。
・バケツ稲栽培日記
1:土づくり編
2:苗作り編(おかぼと共通)
・桜の咲く頃、種籾を毎日、水を取り替えながら暖かいところに置くと、2週間くらいで発芽します。
↓
・水耕用のバケツにパラパラと多めに発芽した種を播きます(発芽していないもの、小さな芽等は
間引きして、良い苗を残します。
↓
・芽が2cmくらいに伸びた頃、元気なものを残して育成させる場所に、今度は2苗まとめて植えます。
小さい苗を廃棄して以下の写真くらいの密度より少なめが良いでしょう。
・写真くらいに大きくなったら、小さい苗を抜きます。
バケツ稲の場合は、充実した3組くらいを残すのが良いでしょう。
陸稲の場合も充実した苗を、畑に移植します。
■ザ・おかぼ
畑で育てられる稲を、おかぼと呼びます。
畑に稲が育つので、このちぐはぐさがたまらないでしょ。
おかぼは、水稲と同じく水の多い泥でも育ちます。
水稲と同じ環境で育てた方が実りが良いが、「陸でも育つ」という品種なのです。
モミの入手は、なかなか困難です。
育てていらっしゃる方から分けてもらう他は、代理店さんから購入する事になりますが、扱っている所は
とても少ないのです。
これからも、オークションの定額販売にてお分けする予定です。
・冬〜春 沢山のご落札、ありがとうございました。今年も種籾の出品を予定しています。
※売上額は、セッタ君の実験費用(資材、苗、種の購入)に充てています。
種を直接畑に播く方法もありますが、あるバケツ等で水耕栽培し、15cm くらい育ったら
良い苗を畑に移植する方が、鳥害を防げます。
【苗の育成】 【畑へ移植】 【全体の風景】
土の乾燥を避けるために、近くの雑草を刈って敷いています。
無農薬を実践するために、雑草が生えたらテデトール。梅雨ころから雑草刈りに追われます。
陸稲でも、水は大好きで降水量によって、収穫に差が出やすいそうです。
【ついに穂が出てきました】 【成熟し始めました】
8月2日 9月6日
防鳥ネットをつけていなかったので、
ものすごい数のスズメ攻撃に遭ったようです。
これ以上被害を増やさない為にも、青刈りに近い状態ですが
収穫(刈り取り)する事にしました。
9月13日
■脱穀・籾摺
多くの小学校、趣味等でイネを育てた人たちが越えなければならないハードル、それが脱穀や籾摺りです。
収穫量が多ければ効率優先になり、当然に業者さんに委託することになるでしょう。
セッタ君は、自分が食べる量を収穫する規模で行っています。
・脱穀
昔は千羽こぎ(櫛の様な構造に、イネワラを通す)や、足踏み脱穀機(ワラを叩きつける)等がありました。
現代では、コンバインという機会が畑で活躍しています。
セッタ君は、イネを刈り取った後2週間ほど陰干ししてから親指と人差し指で穂の部分を扱いて
取りました。手間ひまかかりますが数人で雑談でもしながら行えば苦にはならないでしょう。
【取れた籾は目が大きなザルの上で更に手もみ】 【穂周辺の茎や、結実していない籾もあります】
この時点で、3合程度の収穫でした。
風や、口でふーっと風を起こして軽い籾を飛ばした後、
水に漬けて、浮いたものは食用や種の価値がなくなります。
完熟前に刈り取った事もあり、実が入っていない軽い
籾は半分くらいでした。
【水選により、浮き上がった籾】
・籾摺り
現代農業の籾摺りは専用の機械で行います。
今までに、趣味の範囲で以下の方法がネットで公開されていました。
【ゴムボールで籾を擦る方法】 【すり鉢とすり棒で軽く擦る方法】
確かに擦れましたが、籾が外れるまでの時間・擦り方の経験則が無い綺麗に外れないと感じました。
「ザ・粉を挽く」シリーズで購入した手動型粉引き機が2万円くらいで購入できましたので、それを使って
試した結果を報告します。
手廻し粉引き機の擦る幅を大きくして、籾自身を粉に
するのではなく、籾同士が擦れる程度に調整します。
受け口には、#20くらいの振るいにかけます。
振るいから落ちたものは、米ぬか・のげ・籾殻です。
【 籾摺りを1回通した結果 】
一度、入れ物に入れ替えして、風の力を使って
再度カラを捨てます。
【風選で、だいぶモミが外れてきました】
続く・・・・
参考文献
・「 Q&A ご飯とお米の全疑問」 高橋素子著 大坪研一監修 構文社 ISBN4-06-257457-8
・バケツ稲づくりネットワーク サイト様